A PRIVATE KYOTO TRAVELOGUEは、ごく“私的”な目線によって作られた本です。掲載寺院のデータ情報を最小限に抑え、ある意味で作り手のエゴを全ページに掲載しています。観光情報誌に掲載される王道のアピールポイントではなく、写真家の「ここがいい」と感じた構図と、ライターの「こう思った」という散文と、デザイナーの「これが素敵だ」と生まれたレイアウトで構成されています。ガイドブックとしてではなく、個人的な京都の旅行記として眺めてください。もしその中から、新しい京都の魅力を発見していただけたら、これほど嬉しいことはありません。
JPY 1500.00 — Released 12 November 2013
詩仙堂の庭は初夏のサツキが有名だけど、僕が一番好きな季節は新緑と紅葉です。紅葉の季節は夕暮れ、西日が横から当たる時間がいい。拝観時間終了ぎりぎりまで粘ると人もまばらで、光線も綺麗です。夏は光が強いから、やっぱり早朝がいいですね。昼間なら曇りや雨の日に訪れると柔らかい光に照らされた美しい緑が見られます。一方で、冬の庭は椿がところどころに咲いているぐらいで色が極端に少なくなり、禅寺風情が際立ちます。特に冬の低い光線が西から当たりだす時間帯は必見ですよ。
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